こんにちは。
今回は、「死亡診断書を受け取れる人は誰?受け取り方や提出方法についても」というテーマについてです。
病気や事故などでご家族が亡くなられたとき、「死亡診断書」というものが発生します。
医師によって発行されるものなのですが、万が一故人に家族や身寄りがいなかった場合には、死亡診断書の受け取りは誰がすることになるのでしょうか?
そこで今回は、死亡診断書は誰が受け取ることができるのか、また提出方法や注意点などについてご紹介したいと思います。
もくじ
死亡診断書とは?
まずはじめに、死亡診断書とは一体何なのかについてですが、死亡診断書とは医師のみが発行できるもので、人が死亡したことを医学的、法律的に証明する書類のことをいいます。
死亡診断書と死亡届は一枚の用紙に一対になっているのですが、死亡診断書が空白のままですと役所に死亡届を提出することができません。
そうすると火葬許可証の発行もしてもらえませんし、葬儀も執り行うことができません。
また、年金その他さまざまな手続きを行うこともできませんので、人が亡くなったときには必ず必要になってくる書類の一つになります。
死亡診断書の用紙を入手するには?
病院でお亡くなりになった場合には、病院に必ず死亡診断書の用紙があるはずです。
たいていは、それぞれの病棟の詰所内にあります。
万が一死亡診断書がない場合は、市区町村役場の戸籍係や葬儀会社で入手できます。
死亡診断書の受け取り方法は?
病院で亡くなった場合、通常は死亡した当日、または遅くても翌日に受け取ります。
たいていは医師が記入したあと、看護師がご遺族にお渡しする形になるかと思います。
システムはその病院によって多少違いがあるかもしれませんが、私が働いていた病院では看護師がお渡ししていましたよ。
次の日にお渡ししたことは私の経験上はなく、たいていはすぐに医師が記入したものをお渡ししていました。
死亡診断書の最後の欄には、死亡を確認した医師の自筆の署名と押印が必要ですので、受け取ったらその場で記入漏れがないかチェックしましょう。
家に帰ってから記入漏れに気づくと二度手間になってしまいますからね。
もしも入院中や自宅療養中に死亡した場合には、その方の担当医師により死亡診断書が発行されます。
また、もともと入院はしておらず、事故や病気で救急搬送後に病院で死亡した場合は、死亡を確認した医師によって発行され、旅先で死亡した場合は、診断した現地の医師より発行されます。
死亡診断書にはどんなことが記載されている?
死亡診断書は死亡届と一対になった用紙で、左半分が死亡届、右半分が死亡診断書になっています。
死亡診断書には、死亡した方の氏名や生年月日などに加えて、死亡した時刻やところ、死因や手術の有無などが医師により記載されます。
死亡診断書を受け取ることができる人は?
死亡診断書は、依頼すれば誰でも受け取ることができるのでしょうか?
死亡診断書は、死亡した当人の配偶者もしくは3親等までの親族に限られています。
しかし、委任状があれば代理人が受け取ることが可能となります。
私は医療従事者なので死亡診断書の受け取りには何度も立ち合ったことがあるのですが、例えば生活保護を受けていて身寄りがいない患者さんなどの場合には、担当の役所職員の方が来られて死亡診断書を受け取っていました。
死亡診断書の提出方法
死亡診断書を受け取ったら、死亡後7日以内(国外で死亡した場合は3か月以内)に死亡診断書と死亡届(一対になっています)を役所へ提出します。
役所は、故人が死亡した場所や故人の本籍地、届出人の住所地のいずれかの市区町村役場になり、役場内の戸籍係に提出します。
提出することで死亡届が受理され、また「火葬許可申請書」を提出すると、遺体の火葬や埋葬に必要な「死体火葬許可書」が発行されます。
なお、一連の手続きは無料で行うことができ、受付は365日24時間可能です。
印鑑を持って行くことをお忘れなく。
死亡診断書を提出できる人は?
死亡診断書を提出することができる人は、
②その他の同居人③家主、地主または家屋もしくは土地の管理人
です。
また、葬儀会社が代行して提出するというケースも珍しくはありません。
死亡診断書を提出するときの注意点
死亡診断書を提出する際には、事前にコピーを数枚とっておきましょう。
死亡診断書は一枚しか発行されませんので、役所に提出後は手元にない状態となってしまいます。
提出後に生命保険の手続きや携帯電話の解約などで死亡診断書のコピーが必要になる場合もありますから、多めにコピーしておくと安心ですね。
また、死亡診断書は一度提出すると返還されませんので、再発行は有料となってしまいます。
死亡診断書と死体検案書との違いは?
死亡診断書に似た文書に、「死体検案書」というものがあります。
これは、死亡診断書と用紙は同じで、記載内容もほぼ同じです。
何の違いでどちらが発行されるかは、その方の「死因」によります。
一般的に死亡診断書が発行される場合は、自然死や死因が明確な死、例えば入院中や自宅療養中の死亡、老衰で死亡などのケースです。
一方、死体検案書は、突然死や事故死、自殺や原因不明の死などの場合に発行されます。
上記のように死因が明確でない場合には、医師により死因や死亡時刻を確認する検案を行い、その上で異常性がないと判断できれば死体検案書が作成されます。
しかし、検案した結果「異常死」の疑いがある場合は、さらに警察に連絡し検察官や警察官による検視が行われることになります。
ちなみに死体検案書の場合は、手続き料も一通30,000~100,000円と高額になるケースが多いようです。
それらの料金の中には、納体袋の料金も含まれています。
納体袋とはご遺体を入れる袋のことで、損傷が激しいなどが理由のようです。
おわりに
死亡診断書の受け取りは、まったく身寄りがいない場合を除いては、たいていはご遺族が受け取っておられました。
委任状を受けて代理人が死亡診断書を受け取りに来たことは、私の記憶上では一度もありませんでした。
上記でも述べましたが、役所の担当者が受け取りに来られたことはありましたがね。
「委任状を受ける」ということは、どこかには遺族がいるということですよね?
まったくの天涯孤独だったら、委任状もなにもありませんからね。
遺族が闘病中で出歩けないとか、遠方すぎてすぐには行けない、絶縁状態などが理由なんでしょうかね。
とにもかくにも、漏れがないようスムーズに手続きをおこない、故人を偲びたいものですね。
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