こんにちは!
今回は、「迎え火と送り火に用意するものは?時間や方法についても徹底解説」というテーマです。
お盆の風習で、「迎え火」と「送り火」があることをご存知でしょうか?
ご先祖様の魂が帰ってこられると言われているお盆にする行いなのですが、きちんとした迎え火と送り火をして、失礼がないようにしたいものですよね。
少し頭に入れておくだけでも、これからのお盆が豊かに過ごせると思います。
そこで今回は、お盆に行う迎え火と送り火に用意するものや時間、やり方などについてご紹介します。
もくじ
迎え火とは?
まずはじめに、「迎え火」とは何か?ということですが、迎え火とは、ご先祖様が自分の家に帰ってくる際、迷ったりしないよう火を焚いて「こちらですよ、お待ちしております」とお迎えすることをいいます。
迎え火を行う日にちや時間は?
迎え火を行う日にちや時間ですが、これはご先祖様が帰ってくる日と時間を考え、8月13日の夕方に行うのが一般的です。
はっきりと時間が決まっているわけではありませんが、17時~18時までの日没までに行うのが良いでしょう。
一部地域では、7月に行うところもあります。
迎え火を行う場所は?
迎え火を行う場所ですが、ご先祖様は玄関から入り玄関から帰っていかれると言われていますので、迎え火は玄関または玄関先で行います。
迎え火のやり方
用意するもの
<おがら>
おがらとは、皮を剥いだ麻の芯の部分のことで、ホームセンターやスーパー、花屋などで手に入ります。
ネットで購入することも可能ですよ。
一見、割りばしのような形をしています。
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麻は、昔から邪気を払う植物だといわれており、迎え火としておがらを燃やすことで現世の空間を清めるという役目もあるといわれています。
ただ最近では、おがらが手に入りにくくなっている所もあり、そのような場合には松の木を代用品にしている家庭もあります。
<焙烙(ほうろく)>
焙烙とは素焼きの平皿のことで、迎え火をする際、おがらを乗せるときに使います。
同じくホームセンターなどで手に入りますが、耐熱皿や陶器の平皿でも代用できます。
<マッチ、ライターなど>
おがらを燃やすときに使います。
<新聞紙>
おがらだけでは火が付きにくいことがありますので、着火剤として新聞紙があると早く火が付いて便利です。
<バケツ、水>
おがらが燃え切ったあとに使います。
迎え火のやり方
①一礼、黙とうをする。
②おがらを短く切り、焙烙の上に重ねて置いていく。
③新聞紙に火を付けておがらの下に置き、燃やしていく。この時に出る炎と煙で、ご先祖様をお迎えします。
④おがらが燃え尽きたら、水をかけて火の始末をする。
送り火とは?
送り火とは、ご先祖様が無事にあの世に戻っていかれるよう、また感謝の気持ちを表すためのものです。
送り火を行う日にちや時間は?
送り火を行う日にちは一般的には8月16日です。
時間ははっきりとは決まっておりませんが、少しゆっくりしていただいて夕方の日が沈んだあとに行うのが一般的です。
しかし、地域や宗教によっては15日の夜に行う場合もあります。
ちなみに私の実家では、15日の日が沈んだ夜に行っていましたよ。
送り火を行う場所は?
迎え火のときにも述べましたが、ご先祖様は玄関から入って玄関から帰っていかれますので、送り火も玄関または玄関先で行います。
送り火のやり方
用意するもの
準備するものは、迎え火と同じく「おがら・焙烙・新聞紙・マッチまたはライター、水」です。
送り火の手順
①一礼・黙とうをする。
②おがらを短く切り、焙烙の上に重ねて置いていく。
③新聞紙に火を付けておがらの下に置き、燃やす。
④手を合わせ、感謝の念をお伝えしながらお見送りをする。
⑤鎮火を確認したのち、片付けをする。
迎え火や送り火ができない環境の場合はどうすれば良いか?
マンションやアパート、または集合住宅にお住まいの場合など、迎え火や送り火ができない環境のときはどうしたら良いのでしょうか?
①盆提灯(ぼんちょうちん)を玄関先に飾る
を盆提灯(ぼんちょうちん)飾ることで、ご先祖様はその提灯の灯りを目印として家に帰ってくることができます。
ですので、13日の夕方に灯りをともした盆提灯を持って玄関先に立ち、一礼と黙とうをしてご先祖様をお迎えしましょう。
今までは、盆提灯の中にはロウソクを入れていましたが、最近では火災の心配がないようにコードレスで電気タイプの盆提灯も販売されていますから、そちらで代用してもいいかもしれませんね。
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送り火を行う際も、迎え火と同じ場所で盆提灯に明かりを灯し、ご先祖様に感謝をしながら一礼して黙とうを行い、お見送りをします。
②おがらをごく少量にして、ベランダで迎え火をする
マンションに広いベランダがある場合は、玄関先ではなくベランダで迎え火を行うという方法もあります。
しかしその場合は、おがらの量を極少量にして火が大きくならないように注意し、なるべく短時間で済ませましょう。
ただし、無理に行う必要はありませんので、電気タイプの盆提灯で行うのが無難かもしれませんね。
おわりに
迎え火も送り火も、ご先祖様に敬意を払い失礼のないように行いたいですね。
現代では住宅の問題もあり、玄関先で火を扱えないところも増えてきました。
最近は電気タイプのロウソクも売っていますし、そういったもので代用しても構わないそうです。
昔ながらのやり方ももちろん大事ですが、一番大事なのはご先祖様に対する「心」ですからね。
心がこもっていればいいと思いますよ。
火を扱う場合には、くれぐれも燃やしっぱなしにはせず、後始末をしっかりと行ってくださいね。
また、地域や宗教によってもやり方は違ってくることをご承知おきください。
では今回はこのへんで。