「自衛隊は人殺しの訓練をしている」
——こんな言葉を、まさか公の場で聞くことになるとは思わなかった、そう感じた方も多いのではないでしょうか。
2025年3月、滋賀県議会での共産党議員の発言が波紋を呼び、「誰が言ったのか?」「なぜそんなことを?」と、SNSでも炎上するほど大きな話題になっています。
自衛隊といえば、災害派遣や人命救助など、命を守る活動をしている印象が強いだけに、「人殺しの訓練」という言葉にショックを受けた方も少なくありません。
この記事では、その発言の真相と背景、そして実際に自衛隊が行っている訓練内容について、冷静に、わかりやすく解説します。
事実を知り、誤解や偏見を防ぐことが、私たち一人ひとりに求められているのではないでしょうか。
もくじ
自衛隊は人殺しの訓練?発言の経緯
この発言があったのは、2025年3月19日の滋賀県議会本会議でした。
共産党の中山和行議員が、陸上自衛隊と米陸軍が合同で行う実弾射撃訓練に関して、以下のように発言したのです。
- 「人殺しの訓練」
- 「人殺しのための訓練」
この言葉は、陸自饗庭野(あいばの)演習場(高島市)での実弾射撃訓練中止を求める意見書提出に関する請願の討論の中で飛び出しました。
この発言に対し、自衛隊員の家族などでつくる「県自衛隊家族会」は、
「自衛隊員に対する侮辱であり、差別につながりかねない」
と抗議。
2025年4月15日には、滋賀県議会の議長あてに申し入れ書を提出しました。
その後、同じ党の県議団代表が「不適切な発言だった」と謝罪。
有村議長からも口頭での厳重注意が行われました。
自衛隊は人殺しの訓練?批判の理由
中山議員の発言は、ネット上でも大きな批判を集めました。
SNSには、以下のような声が多く寄せられています。
- 「命をかけて国を守っている人たちに失礼すぎる」
- 「戦争ではなく災害支援が主な仕事なのに、どうしてそんな表現になるのか」
- 「子どもがこの発言を聞いたらどう思うのか」
怒りや不安、疑問の声が多く見られました。
その背景には、自衛隊が日ごろから行っている活動に対する一般の理解があります。
多くの人が、災害派遣や人命救助の場面で自衛隊に感謝の気持ちを抱いている中で、 「人殺し」という言葉はあまりにも強く、不適切に感じられたのでしょう。
また、自衛隊員本人だけでなく、その家族や地域住民への配慮を欠いた発言としても、批判が集まりました。
自衛隊の実際の訓練内容とは
「人殺しの訓練」と言われた自衛隊の実弾射撃訓練は、実際にはどのような内容なのでしょうか。
演習の目的や内容を見ていくと、誤解されやすい側面と理解されるべき事実が見えてきます。
主な訓練内容
- 実弾射撃(防衛・戦闘を想定)
- 防災訓練(地震や豪雨災害時の対応)
- 救助訓練(人命救助を迅速に行う練習)
- 航空機や艦船の運用訓練
今回問題になった「饗庭野演習場」での訓練は、日米の連携強化を目的とした戦術演習で、 万が一の事態に備えるための準備という位置づけです。
自衛隊の訓練全体を見ると、「人を守るための技術」を身につけるものが多く含まれています。
つまり、「命を奪うため」ではなく「命を守るため」の訓練が現実の大半を占めているのです。
人殺しの訓練?誤解を生む背景3つ
なぜ自衛隊に対して、「人殺しの訓練」といった言葉が出てくるのでしょうか。
そこには、いくつかの誤解やすれ違いの要因があると考えられます。
背景1:発言の切り抜きや報道の偏り
- SNSやネット記事では、文脈を省略した「一言」だけが広まることがよくあります。
- 中山議員の発言も、討論全体の中の一部であったにもかかわらず、強い言葉だけが目立ちました。
●背景2:政治的立場からの意見表明
- 共産党は、歴史的に自衛隊の存在そのものに批判的な立場を取ってきました。
- その文脈を知らずに発言だけを聞くと、感情的な拒絶反応が出やすくなります。
●背景3:言葉のインパクトが感情を動かす
- 「人殺し」という表現は非常に強烈で、多くの人にショックを与えます。
- 内容よりも言葉の印象が先に広がることで、冷静な議論が難しくなってしまいます。
このように、報道や発言に対する「受け取り方」も誤解を深める原因になっています。
自衛隊への正しい理解を深めるには
今回の件をきっかけに、自衛隊について正しい知識を持つことの大切さが改めて浮き彫りになりました。
そのために、私たちができることは少なくありません。
正しい情報を得るには:
- 防衛省や内閣官房など、公的機関の公式サイトを見る
- 自衛隊広報のイベントや展示会に参加する
- 実際に自衛隊の任務に触れるドキュメンタリーや書籍を読む
●子どもや家族への伝え方:
- 「自衛隊=戦争」という誤解を持たせないよう、 災害支援や海外での平和活動について話す
- 一緒にニュースや資料を見て、「なぜ必要なのか」を考える時間を持つ
●学校や地域でも:
- 自衛隊員による講演会や防災教室の実施
- 意見が分かれる問題こそ、対話を通じて考える機会にする
自衛隊を「正しく知る」ことは、賛成・反対どちらの立場でも、社会にとって必要な姿勢ではないでしょうか。
自衛隊は人殺しの訓練?まとめ
この記事では、「人殺しの訓練」とされた発言の背景と、自衛隊の実際の訓練内容について詳しく見てきました。
●本記事のまとめ:
- 発言は滋賀県議会での討論中に出たもので、共産党議員が後に謝罪
- SNSでは批判が殺到し、自衛隊員への敬意を示す声が多かった
- 自衛隊の訓練は、命を守るための技術を磨くものが中心
- 発言や報道は一部だけを見ると誤解を生みやすい
- 正しい理解を深めるには、公的な情報源に触れることが重要
言葉は人を傷つける力を持つ一方で、真実を知ることで私たちは冷静な視点を持つことができます。
自衛隊の存在意義をどうとらえるか——その判断は、まず正しい情報を得ることから始まります。
投稿者プロフィール

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元看護師です。
現在は在宅ワークにて、過酷な看護師生活に終止符を打ちました。
世の中のなぜなに?や、ホットな耳より情報をお届けしています。
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