「タブレット学習って、本当に子どもに良いの?」
この問いかけに、すぐに「はい」と答えられる保護者の方はどれくらいいるでしょうか。
今や、学校でも家庭でもタブレットやスマートフォンを使った学びが当たり前になっています。
一方で、文部科学省の調査によると、小学6年生と中学3年生の学力が、近年で最も大きく低下しているという結果が出ました。
特に国語・算数・英語といった基礎的な科目で成績が落ちており、保護者の間でも不安が広がっています。
その背景には、スマホやゲームの使いすぎ、リモート学習の影響、そして何より「脳の働き」に関わる深刻な変化があると考えられています。
今回の記事では「タブレット学習 脳への悪影響 学力低下」というテーマにそって、わかりやすく原因と対策を解説します。
子どもの未来のために、今できることを一緒に考えていきましょう。
もくじ
タブレット学習の脳への影響とは
タブレット学習、つまりデジタル学習とは、タブレットやパソコンなどを使って行う学習のことです。
見た目は便利で楽しく、子どもも興味を持ちやすいかもしれません。
しかし、その裏で「脳への影響」が静かに広がっていることをご存じでしょうか。
とくに次のような変化が見られるようになっています:
- 視覚情報ばかりに頼るため、脳の働きが一部に偏る
- 書く作業が減り、思考の整理や記憶が弱まる
- 長時間の画面注視で集中力が続かない
脳は「使い方」によって発達の仕方が変わります。
特に子どもは成長期ですので、偏った刺激を受けるとバランスの悪い発達になる可能性があります。
学びに必要な力は、「見る・聞く・書く・考える」をバランスよく使って育ちます。
ところがタブレット学習ばかりになると、「見る」ばかりが優先され、「書く」や「考える」の時間が減ってしまうのです。
便利な道具も、使い方を間違えると、逆に子どもの力を弱めてしまいます。
学力低下の主な変化と実態
2024年に文部科学省が行った全国調査によると、小学6年生と中学3年生の学力が、例年と比べて大きく下がっていることがわかりました。
調査科目は国語・算数(数学)・英語で、どれも基本的な問題が出題されましたが、正答率が大幅に低下しました。
その背景として注目されているのが、スマートフォンやゲームの使用時間の増加です。
保護者へのアンケートでは、以下のような傾向が見られました:
- スマホの使用時間が長い家庭ほど、子どもの学力が低い傾向がある
- 夏休みなどの長期休み中にゲームの時間がさらに増える
- 勉強に集中できる時間が短くなっている
また、コロナ禍によるリモート学習の影響も大きかったと考えられています。
学校で直接先生の話を聞く機会が減り、自分で学習を進める力が育ちにくくなったことが、今の学力低下につながっているともいえるでしょう。
5つの要因で学力が下がる
ここでは、学力が下がるおもな原因を5つにまとめて紹介します。
① スマホ・ゲームのやりすぎ
スマートフォンやゲームは、手軽に楽しめるだけでなく、時間を忘れて夢中になってしまいやすい特徴があります。
長時間続けると、次のような悪影響が出やすくなります:
- 勉強時間が減る
- 目や脳が疲れ、集中力が落ちる
- 「すぐに結果が出る」ことに慣れて、じっくり考える力が弱くなる
気がついたら何時間もゲームをしていた…というのは、大人でもよくあることです。
子どもならなおさら、時間の管理が難しいため、保護者のサポートが重要です。
② 書かずに覚える習慣
タブレット学習では、問題に指でタッチするだけで答えが出てしまいます。
紙に書かずに勉強すると、次のような影響があります:
- 記憶に残りにくい
- 自分の言葉で整理する力がつきにくい
- 漢字や計算ミスに気づきにくくなる
「書く」ことで、手と頭が連動し、理解が深まると言われています。
とくに小学生のうちは、紙と鉛筆を使った学習もバランスよく取り入れることが大切です。
③ リモート学習の影響
コロナ禍によって、多くの学校がリモート学習を導入しました。
先生と直接やり取りできないことや、友達と助け合う場面が減ったことが、子どもの学びに影響しました。
- わからないまま授業が終わる
- 人と話す機会が減って、発言力や表現力が落ちる
- 自主的に学ぶ力がつかない
特に英語などは、音声で聞いたり話したりする場が減ることで、実力が身につきにくくなっています。
④ 親のスマホ依存も影響
子どもがスマホを長時間使っている家庭の多くで、実は保護者自身もスマホを長く使っているという傾向があります。
- 親がスマホを見ている姿を見て、子どももマネをする
- 家族の会話が減る
- 子どもの生活リズムが乱れやすくなる
子どもは親の背中を見て育ちます。
「勉強しなさい」と言っても、親がスマホに夢中では説得力がなくなってしまいます。
⑤ 教師の多忙化と指導不足
学校の先生たちも、タブレット導入や授業準備に追われて忙しくなっています。
その結果、個別に子どもを見る時間が足りなくなり、次のような問題が起きています:
- 子どもの苦手分野を把握しづらい
- フォローが遅れて理解が追いつかない
- 子どもの質問にすぐ答えられない
デジタル化が進むほど、先生たちの働き方にも影響が出ています。
そのしわ寄せが、子どもの学力にもつながっているのです。
今すぐ家庭でできる対策
では、家庭でどのような対策をすれば良いのでしょうか。
難しいことはありません。
日常の中で、次のような工夫を取り入れてみてください。
学習ルールは親子で決める
一方的に「スマホはダメ!」と言っても、子どもは反発します。
親子で話し合いながら、次のようなルールを作ることが効果的です:
- スマホの使用時間を決める(例:1日1時間まで)
- 勉強のあとにゲームをする順番にする
- リビングで勉強するなど、見守れる環境をつくる
ルールは「一緒に決めた」ということが大事です。
子どもにとっても納得感があるため、守りやすくなります。
紙と鉛筆の勉強も取り入れる
タブレット学習が悪いわけではありません。
ただ、使いすぎないことが大切です。
次のような紙の学習も組み合わせてみましょう。
- 毎日10分の音読と漢字書き取り
- ノートにその日の復習を書く
- 親が問題を出してあげる
手を動かすことで記憶が定着しやすくなり、学びの質が高まります。
まとめ:親が知ることが第一歩
子どもの学力低下は、学校だけの問題ではありません。
家庭でのスマホの使い方、学びの習慣、そして親自身の関わり方が、大きなカギを握っています。
まずは、
- デジタル学習が脳にどう影響するのかを知ること
- 子どもの学びの環境を整えること
- 親子で一緒にルールを決めること
これらの積み重ねが、子どもの未来を支える力になります。
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投稿者プロフィール

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元看護師です。
現在は在宅ワークにて、過酷な看護師生活に終止符を打ちました。
世の中のなぜなに?や、ホットな耳より情報をお届けしています。
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