「地球の自転速度が急上昇している」
と聞いて、あなたはどんな影響を想像されますか?
「1日がちょっと短くなるだけでしょ?」
「私たちの生活には関係ないのでは?」
そう思われる方も多いかもしれません。
しかし、2025年7月10日は「今年もっとも短い日」として記録され、標準の1日より1.38ミリ秒も短くなりました。
ほんのわずかに感じるかもしれませんが、この小さな変化が世界中の時計やコンピューター、通信システムなどに思わぬ影響を及ぼす可能性があるのです。
そこで本記事では、「地球の自転速度が速くなった理由」から、「実際に起こり得る深刻な影響5つ」まで、最新の科学情報をもとにわかりやすく解説します。
地球が変わることで、私たちの暮らしにどんな変化が訪れるのか、ぜひご一読ください。
もくじ
地球の自転速度 速くなったのはなぜ?
1日が短くなっている最新データ
2025年7月10日、地球の1日は通常の24時間よりも1.38ミリ秒短いと記録されました。
さらに7月9日や22日、8月5日も歴史的に「短い日」になると予測されています。
このようにわずかに1日が短くなる現象は、ここ数年で急激に増えており、特に過去5年間はその傾向が顕著といわれています。
月や大気の影響で速度に変化が出る
地球の自転が速くなる原因として、月や大気の影響が挙げられます。
具体的には、以下のようなことが要因とされています。
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月の位置が極地に近づくと引力の関係で地球の自転が速まる
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ジェット気流など大気の動きが遅くなると、地球は回転を速めてバランスをとろうとする
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夏場は大気の動きが変わりやすく、その影響が強まる
こうした自然現象が組み合わさることで、目には見えない速さの変化が起こるのです。
地球内部の動きも原因のひとつ
地球の内部では、核が徐々に速度を落としているという研究結果もあります。
これにより、外側の地殻やマントルがその分を補うように回転を速めることで、全体の自転速度に変化が出ているのです。
この現象はまだ完全には解明されておらず、物理学者たちも調査を続けています。
地球の自転速度 速くなったら起こる影響① 時間のズレが発生する
原子時計とのずれが問題に
地球の自転をもとに時間を決めていた時代から、現在は「原子時計」によって、より正確に時間が測られるようになりました。
しかし、地球の自転が速くなることで「天文時」と「原子時」の間にわずかなずれが生じてきます。
このずれを調整するために、これまでは「うるう秒」として1秒を追加する方法が取られてきました。
1972年以降、すでに27回も実施されています。
「マイナスうるう秒」初導入の可能性
今後は「逆に1秒を引く=マイナスのうるう秒」が必要になるかもしれないと予測されています。
これは史上初の事態であり、世界の時刻システムにとって大きな課題となっています。
● これまでにない「時間を戻す」調整
● 世界中の原子時計やシステムに影響
● 天文学やGPSの分野では誤差が深刻化
このように、時間のわずかな変化が、社会全体に波及する可能性があるのです。
地球の自転速度 速くなったら起こる影響② コンピューターに大きな負担
時間の逆戻りにシステムが対応できない
多くのソフトウェアやサーバーは、「時間は常に進むもの」として設計されています。
しかし、マイナスのうるう秒が導入された場合、時間が一瞬だけ戻るという現象が起きます。
これにより、以下のようなトラブルが懸念されています。
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タイマーやスケジュールの誤作動
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データの処理ミスや重複記録
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サーバーの再起動や停止
過去にも不具合が起きた事例がある
2012年には、うるう秒の調整によってLinuxサーバーなどに大規模なトラブルが発生しました。
ウェブサイトが表示されない、ログインができないなど、世界中で多くの影響が報告されています。
今回は「マイナス調整」という前例のない対応となるため、これまで以上の対策が求められるでしょう。
地球の自転速度 速くなったら起こる影響③ GPSや通信に不具合が出る
位置情報がずれる可能性
GPS(全地球測位システム)は、人工衛星の位置と地上の時間のずれを計算して、正確な位置情報を出しています。
ところが、地球の自転速度が変わると、その計算のもとになる時間にずれが生じ、以下のような問題が起こる恐れがあります。
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地図アプリでの位置がずれる
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カーナビの案内ミス
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建設や農業の機械制御に影響
金融や物流への影響も懸念される
現在の金融システムは「ミリ秒単位」で取引が行われており、通信タイミングのズレは大きなトラブルの原因になりかねません。
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株式取引での誤発注
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コンテナの配送スケジュールずれ
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空港の管制システムの誤差
わずかな時間の差が、社会インフラ全体を揺るがす可能性があるのです。
地球の自転速度 速くなったら起こる影響④ 地球環境との関係が注目される
気候変動で遅くなるはずが逆の動き?
本来、氷が解けて水が広がると地球の質量は赤道に分散され、自転は遅くなると考えられています。
しかし、現在は速くなっているため、矛盾が生じていると指摘されています。
これはスケーターが両手を広げて回転を遅くする動きと同じで、以下のような環境要因が関係します。
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北極や南極の氷の融解
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地下水の汲み上げ
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海水面の上昇
氷の融解や地下水の移動との関係も
最新の研究によると、気候変動が1日の長さに0.6〜0.7ミリ秒の影響を与えているとされています。
それでも近年の自転加速は、その影響を上回っているという事実があるのです。
つまり、自然と人間活動が複雑に絡み合い、地球全体の動きに影響を与えているといえるでしょう。
地球の自転速度 速くなったら起こる影響⑤ 私たちの生活には影響ある?
日常生活では気づけないレベル
1日が短くなったといっても、変化はミリ秒単位です。
人が瞬きをする時間よりも短いため、私たちが体感することはほとんどありません。
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睡眠時間が変わるわけではない
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朝日や夕日の時間も目立った差はない
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時計は原子時計で補正されるため安心
でも「ズレ」は確実に積み重なる
とはいえ、こうしたわずかなズレは長い時間が経つと大きな差となって現れます。
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数年で1秒近い差が出る
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技術や社会システムにひずみが起こる
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対応の遅れが混乱を生む可能性
だからこそ、日常で意識することはなくても、「地球が今どう動いているか」を知っておくことは大切なのです。
まとめ:地球の変化を知ることが未来の備えに
地球の自転速度が速くなる現象は、一見すると小さな変化に思えるかもしれません。
ですが、その背後には月・大気・地球内部・気候変動など、さまざまな要因が絡み合っています。
そしてその変化は、
・私たちの使う時計
・コンピューターや通信機器
・GPSや金融取引
といった、現代社会のあらゆる場面に影響を与える可能性を秘めています。
だからこそ、こうした科学的な現象を正しく理解し、未来の変化に備えることが必要です。
「地球は今、何を訴えているのか」その声に耳を傾けていきましょう。
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投稿者プロフィール

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元看護師です。
現在は在宅ワークにて、過酷な看護師生活に終止符を打ちました。
世の中のなぜなに?や、ホットな耳より情報をお届けしています。
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