2024年も「令和の米騒動」といわれるほど米不足が起きましたが、2025年現在も米価の高騰が止まりません。
コメを主食としている日本人にとって、米価高騰は家計にも大打撃となっています。
そんな中、農林水産省は備蓄米を放出する考えを表明しました。
この米価高騰はいつまで続くのでしょうか。
今回は、米価高騰の現状と今後の見通し、すぐにできる節約術について解説します。
もくじ
米価高騰はなぜ起きた?主な3つの原因
1. 集荷競争の過熱
従来の集荷業者や卸売業者だけでなく、これまでコメを扱っていなかった業者なども集荷したことにより、流通に影響を及ぼしました。
市場関係者によれば、一部の業者や生産者などが、より高く売れるタイミングまでコメを余分にストックしているため、市場に出回るコメの量が減り高値が続いているとみられています。
2. 猛暑や大雨による影響
とくに2023年頃からは猛暑の影響で、コメの生育に大きな影響を及ぼしています。
3. 外食産業に卸す量が増加
最近では観光客の増加により、コメの消費量も数年間で増加傾向です。
また、外食産業に卸す量も増えています。
米価高騰はいつまで続く?現在の状況を解説
米価高騰の現状と消費者への影響
2023年から続くこの値上がりは、2025年現在でもコメの価格が例年より高くなっており、節約を考える家庭も増えているのが現状です。
主な影響は以下のとおりです。
- 一般家庭の食費負担が増加
- 外食産業のコスト増により、飲食店の価格上昇
- コメの購入量を減らす家庭が増え、売上に影響
日本政府が備蓄米を放出すると発表
政府は、米価高騰を抑えるために「備蓄米」を市場に放出することを決めました。
備蓄米とは、食糧不足や価格の急変動に備え、国が確保しているコメのことです。
今回の放出の背景には、次の理由があります。
- コメの円滑な流通に支障が生じているため
- 消費者の負担を軽減するため、価格を安定させる必要があるため
- 外食産業や食品メーカーが高騰の影響を受けているため
大手寿司チェーン『くら寿司』
「店舗では収穫から1年以内のコメを使っているため、備蓄米をそのまま使うことは考えていないが、備蓄米が市場に出回ることでコメの価格が安定することを期待したい」
大手牛丼チェーン
「外食企業として、消費者に対して安定的に食の供給を行う責任がある。安定的な価格で提供を続ける意味でも備蓄米の放出は歓迎する」
江藤農林水産相は「できるだけ早く実施する」と話しているものの、実際に市場に流通する時期は未定としています。
米価高騰 いつまで?今後の見通し
2024年産の収穫量と価格動向の予測
2024年の生産量は、前年よりも18万トン増える見込みですが、
- 主要な流通業者が確保した量は21万トン減少
- 収穫量が増えても、流通がうまくいかないと市場に影響
- 価格が安定するには、備蓄米の活用と流通改善が必要
それにしても、『消えた21万トン』の行方が気になりますね⇩
農林水産省は、行方のわからないコメが21万トンあるとして、調査に乗り出しました。
引用:高騰の背景に“消えたコメ21万トン” 農水省が調査へ 備蓄米の販売は…(日テレNEWS NNN) - Yahoo!ニュース
政府の追加対策はあるのか?
政府は、備蓄米放出のほかにも、
- 農家への支援策を強化
- 流通の円滑化に向けた調整
- 価格が急激に変動しないよう監視を強化
こうした対策を進めているようですが、しかし消費者が実感できる効果が出るまでには、しばらく時間がかかるかもしれません。
政府の備蓄米放出により価格は下がるのか?
政府の備蓄米とは?その役割と仕組み
政府は、食糧危機に備えて2011年から「備蓄米」を確保しています。
備蓄米の役割としては、
- 災害時や不作の際に市場へ供給
- 価格が大きく変動しないよう調整
- 必要に応じて古い備蓄米を放出し、新しいコメと入れ替え
備蓄するコメの量は、100万トン程度を適正な水準としています。
仕組みができた2011年以降、備蓄米を放出したケースは今までありません。
備蓄米放出で価格はどれくらい変わる?
備蓄米が放出されれば一時的にコメの供給量が増え、価格が下がる可能性があります。
備蓄米活用の効果
流通が滞っている部分や異常な高値を自然な状態に戻し、これ以上価格が上がるのを避けることができる。すぐに店頭の価格が落ち着くことは難しいが、数か月のスパンで見れば、消費者も効果を体験できると思う。
引用:米価格2025 高止まりどうなる 江藤農相 備蓄米の活用検討 市場に安定的供給のため 販売店 外食 専門家は | NHK
しかし、放出するとコメの価格は安くなるかもしれませんが、今度は生産者が困ってしまうため、どれぐらいの量をいつまで放出するのか、そこも大きな焦点だといえます。
- 放出量が少なければ、価格の下げ幅は限定的
- 消費者が安心して買うようになり、需要が増えれば再び値上がりの可能性
- 備蓄米の放出に伴うコメ農家への支援も必要
米価高騰への対策 すぐできる節約術
コメを安く買う方法
- 産地直送やふるさと納税を活用:市場価格よりお得な場合がある
- スーパーの特売日を狙う:定期的にセールをチェック
- ポイントを活用してお得に購入:ネット通販やスーパーでのポイントを有効活用しよう
コメの保存方法を工夫して無駄を減らす
- 密閉容器に保存し、湿気や虫を防ぐ
- 冷蔵庫の野菜室に入れると、鮮度が長持ち
- 古いお米と新しいお米を混ぜないことで、品質を維持
これらの工夫で、米を無駄なく長く使えます。
コメのかさ増し調理法
- 標準より少し水を多くし、柔らかく炊いて量を増やす
- 粒こんにゃくを一緒に入れて炊く
- もち麦や玄米、雑穀米などを一緒に入れて炊く
おわりに
我が家はご飯派なので、お米が高騰するのは本当に死活問題です。
備蓄米の放出は今回が初の試みですので、放出によってどれくらい私たちの生活が安定するのかは分かりませんが、コメ農家への支援もしながら早く家計にゆとりが出るといいですね。
今後の動きに注目していきましょう!
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