こんにちは。
今回は、「天外者ロングラン祈願!映画「この世界の片隅に」との共通点は?」というテーマについてです。
12月11日から公開となった、三浦春馬さん主演の映画「天外者」が、公開3日間で11万人以上を動員し大ヒットスタートを切りました!
当初は180か所ほどしか上映予定がなかった映画館が、今ではどんどん追加されている模様で、現在では220か所以上にまで増えました。
この調子で客足を伸ばし、ロングランになることを願っています。
さて、異例のロングランといえば「この世界の片隅に」が挙げられます。
のん(能年玲奈)さんが主人公の声を務めたアニメーション映画で、映画界史上異例のロングランヒットを記録しました。
天外者も「この世界の片隅に」のように、大ロングランになるといいですね。
今回は、当時の「この世界の片隅に」のケースがどのようであったかを調べ、天外者との共通点について考えてみました。
映画「この世界の片隅に」の快挙!異例のロングランヒット
アニメーション映画「この世界の片隅に」は、2016年11月12日に日本国内でわずか63館から上映がスタートしました。
しかし公開後、最終的には公開規模を累計484館(2019年10月31日時点)まで拡大し、2019年12月19日までのあいだに1133日連続でロングラン上映されました。
1133日連続上映という記録は、日本国内の映画館における中断日のない連続上映としては洋画・邦画含めて史上最長となっています。
また、累計動員数は210万人、興行収入は27億円を突破しました。
これは、ミニシアター系作品としては異例の大ヒットとなっています。
興行成績は、公開当初は小規模公開ながらも初登場10位にランクインし、その後は初週の興行収入・動員を徐々に上回り、公開4週目には異例のジャンプアップとなる4位に浮上しました。
さらには、海外では世界60以上の国と地域で上映され、同時に「第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞」「第71回毎日映画コンクール日本映画優秀賞」など、ほかにも数々の賞を受賞しました。
どんな作品か?あらすじ
「この世界の片隅に」は戦時中の話で、主人公の18才のすずが広島から軍港のある呉の北條家に嫁ぎ、戦時中のなか物資が徐々に不足するも、持ち前のおっとりとした性格で明るく乗り切っていたが、その後起こる空襲によって大切なものを失ってしまい、、
そして、広島へ原子爆弾が投下され、終戦。それでもすずは自分の居場所を呉と決め、力強く生きていく、、、といったストーリーです。
実際に映画館で観ましたが、すずさんのおっとりした性格と喋り方に癒され、しかし大切なものを失い取り乱す姿に涙した記憶があります。
心の中が、じわじわと熱くなるような映画でした。
なぜ「この世界の片隅に」は異例のロングランヒットになったのか?
映画「この世界の片隅に」は、公開直前に開催された広島国際映画祭2016で『ヒロシマ平和映画賞』を受賞したものの、この時点では話題にのぼることはなく、マスメディアもほとんど騒がなかったといいます。
では、なぜ「この世界の片隅に」はここまでロングランヒットになったのでしょうか?
これは、まず1つ目は話題性やゴリ押しではなく、真の作品の良さが伝わったためだと思われます。
たしかにメディアではほとんど取り扱われず、テレビ番組で番宣がされることもありませんでしたが、一方で、公開前の試写会の段階で、多くの評論家やクリエイターたちからは「本年度ナンバー1」などと高い評価を受けていました。
そしてフタを開けてみれば、公開初日には主要劇場で全回が満席となり、上映終了後には拍手が沸き起こったといいます。
良い作品というのは口コミで広がるもので、当時のツイッター数つぶやきランキングでは、公開2週目で3万5000件超(前週比739%)を記録し、それまで8週に渡って1位だった「君の名は。」を上回り首位に立ちました。
そして2つ目の理由としては、のん(能年玲奈)さんが地上波から姿を消していたことが考えられます。
のん(能年玲奈)さんといえば、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」に主演として彗星の如く現れ、『あまちゃん旋風』を全国に巻き起こし、社会現象になるほど一躍有名になりました。
てっきりトップ女優の階段を駆け上がると誰もが思っていましたが、しかしその後2年間、彼女が女優として出演したのは、映画2本と20分のドラマ1本だけなのです。
これは、事務所とのトラブルが原因だとされており、契約が切れてからは「能年玲奈」という名前を許可なく使用することすらも禁止されてしまいました(本名なのに)。
「のん」という名前に改名してからの仕事、それが『この世界の片隅に』だったのです。
声のみの出演だったものの、全国のファンはとてもうれしかったと思います。
しかも主人公の声ですから、終始のんさんの声が聞けるわけですからね。
ちなみに、主人公の声に決まってからは、のんさんは毎日広島弁を収録した台詞とテープを聞き、友達と会話するときも広島弁を使っていたといいます。
とても努力家の方ですね。
そのようなことがあり、「この世界の片隅に」は異例のロングランヒットを記録したのではないでしょうか。
「この世界の片隅に」と「天外者」の共通するところは?
「この世界の片隅に」と「天外者」は、共通するところがいくつかあります。
それは、
・他の映画と比べて、お金があまりかけられていないところ(同日公開の三國志とはかなりの差があるかと思われます)
・番宣があまりされなかったところ
・配給会社が大手ではない(この世界の片隅に⇒東京テアトル、天外者⇒ギグリーボックス)
・同じころ公開のライバル映画が強敵(「君の名は。」および「新解釈・三國志」)
・作品が贔屓目なしで本当に素晴らしいところ
・主人公役のお二人の境遇(冷遇)に似ているところがある
・主人公役のお二人が努力家だったところ
です。
ほかにもあるかもしれませんが、私にはこれらが共通しているように感じました。
ちなみに配給会社は、「君の名は。」および「新解釈・三國志」は東宝で大手です。
これだけ見ても、力の違いを感じますね。
しかし、ギグリーボックスさん頑張ってくれています!!心強いです!!
映画業界も例外なくコロナ禍の影響を受け、本当に大変な一年でしたが、そんな中でも12月は商戦時期!
大作や新作が多く、上映時間等、ご不便をお掛けしている地域もありますが、『#天外者』 を1人でも多くの方に観て頂けるよう、引き続き調整中‼️
まだまだ続く #年末年始 は『天外者』‼️
クスクスッ
— 映画配給会社 ギグリーボックス (@giggly_box) December 18, 2020
⇒三浦春馬さんの天外者が上映開始!贔屓目なしの感想と場内の様子は?
おわりに
今頃気が付いたのですが、天外者には主題歌もないですね。
いかに低予算で映画を作ったかがうかがい知れます。
とはいえ、映画内の音楽は素晴らしく心が惹きつけられました。
売れっ子アーティストが主題歌を担当しなくても、作品が良ければ皆が足を運んでくれることが証明されたようなものですね。
ちなみに「この世界の片隅に」には主題歌があったようです(映画館で観たのに記憶がないですが)。
それ以外は、この2つの映画は共通するものが多いなと個人的には感じました。
それにしても、事務所と揉めただけでこんなにも干されたり冷遇を受けるなんて、恐ろしい世界ですね。
忖度や圧力がなくなり、正当に評価される世の中になるべきです。
のんさんは現在、日本の地上波にはCM出演することはできるようになりましたが、テレビドラマには依然出演できておりません。
しかし、アジアを中心とした海外で人気を博しつつあるようですよ。
のんさん、頑張ってください!
そして天外者も「この世界の片隅に」に続き、大ロングランを記録することを願っています。
上映回数は減ってきてはいますが、これはどんどん新しい公開映画が入ってきますから仕方ないことですもんね。
三國志も若干少なくなりましたし。
口コミで天外者の素晴らしさが広がり、皆が足を運んでくれますように。
今の世の中、日本人は是非観るべき映画だと思います。