こんにちは。
今回は、「皮膚生検とは?皮膚を採取して心拍数止まる注射を検証はできません」というテーマについてです。
先日、俳優の三浦春馬さんが搬送されたであろう病院の関係者から、内部告発のようなものがツイッターであがっていたようです。
一見、びっくりするような内容だったのですが、しかしよくよく見てみるとおかしな部分がいくつもありました。
私は医療従事の仕事を20年近くしておりますが、同じ医療関係者とは思えないほど不可解な内容だったからです。
もしも本当に関係者からの内部告発だったのなら申し訳ありません(記事を削除させていただきます)。
今回は、皮膚生検をご紹介するとともに、なぜ不可解に感じたのかをお伝えしたいと思います。
もくじ
皮膚生検とは?
まずはじめに、皮膚生検について簡単にご説明いたします。
皮膚生検とは、皮膚の病気の診断をより確実なものにするため、病変のある皮膚組織の一部をメスなどで採取し(局所麻酔をします)、それをもとに顕微鏡で細かく観察したり病理標本を作製することをいいます。
場合によっては、培養検査をしたりすることもあります。
皮膚疾患は、症状が似ているものが多かったり、血液検査や尿検査などからでは分からない情報もあります。
ですから、実際に異常が起こっている皮膚を一部採取して顕微鏡レベルで観察することにより、さらに細かい情報が得られるのです。
皮膚生検の具体的な方法や金額等については、ここでは省かせていただきます。
なぜ三浦春馬さんに対する病院関係者からの内部告発が不可解に感じたのか?
まずは、その内部告発のような文章についてですが、そのままの文章を以下に書きました。
私は原画あります防犯の。怖い
ですが...おかしいから写真だけ撮りました。
回収されましたが。搬送されてきた際、、、
首 膝 腕にヒビが入っていました。心拍数
止まる注射もされていました。皮膚の一部を
採取して検証したからです。
生きていたのに助けられなくて
悔しくて毎晩毎晩眠れません
とあるかたは
口封じされ、語れません。
急に失礼し
ました。真実をかきました。怖いのであ
まり書けませんが...春馬くんの遺体は空
で送迎し、実際は調べてからとあるかた
に、返せと言われたのでご遺体は
本当に、くやしい顔をしていた顔がやき
ついています。
以上です。
何から書けばいいのか、といったかんじなのですが、
<私は原画あります防犯の。怖いですが...おかしいから写真だけ撮りました>
看護師の方でしょうか。原画あります防犯のとは、何を指しているのでしょうか。
三浦春馬さんの搬送時の姿を写真に撮ったということ?だとすれば、看護師は指示なく勝手に患者さんの写真を撮るなどということはできませんし、そもそも勤務中に自分のスマホを持ち歩いたりはしていません。
<心拍数止まる注射もされていました>
分かりやすく書いたというのも一理ありますが、「心拍数止まる注射」という表現は医療従事者だったらしないと思います。
私だったら「心停止をきたす薬剤」などと書くと思います。
<皮膚の一部を採取して検証したからです>
上記の皮膚生検でもご説明しましたが、皮膚の一部を採取して行う「皮膚生検」で、体内の薬物が何だったのかを調べることはできないはずです。
一般的な薬毒物検査は尿検査、または毛髪や口腔内唾液で分かるようですね。
「検証した」という言葉も引っかかります。
検証という言葉は、きっと警察の方などは多く使われるかと思うのですが、看護師の場合、例えば「血液検査データで検証します!」などという言い方はしないからです。
<生きていたのに助けられなくて>
生きていたのに助けられなくて?
ということは、搬送時に三浦春馬さんはまだ生きていたということになりますが、「心拍数止まる注射」をされていたとするならば、それはありえません。
例えば「KCL」というカリウム製剤は、希釈せずに急速に静脈内に注射すると、個人差はあるでしょうが数分で心停止を起こす危険性がある、使い方を誤ると怖い薬剤です。
私は透析室に勤務していた頃、KCLを使用する機会が多くあったのですが、取り扱いを間違えないようスタッフと「トリプルチェック」を行ったうえで、患者さんに使用していました。
そのような薬剤を極秘に入手し、自宅なのかどこかは分かりませんが薬剤を注射されてから搬送されたとすれば、三浦春馬さんの心臓はとっくに止まっていたことが予想されます。
ですので、この表現は矛盾しています。
ともすれば、搬送されたときは心臓が動いていたのに、病院内でそういった薬剤を打たれたとも受け取りかねません。
<ご遺体は本当に、くやしい顔をしていた顔がやきついています>
ご遺体は本当に悔しい顔をしていたのでしょうか?
私はこれまで、数えきれないくらい亡くなった方を見てきましたが、病気でとても苦しまれて悶絶されていた方でも、亡くなると力が抜け、穏やかとまではいきませんが「力が抜けた顔」になる方がほとんどです。
ときには、目や口が開いたままの方もいますが、目は「今までご苦労様でした」と言って、何回か瞼をそっと下に撫でると、閉じてくださいます(閉じてくださらない方もなかにはいます)。
口に関しては、顎に専用のバンドをしたり、首に丸めたバスタオル等を当ててなるべく閉じるようにしています(病院によって多少違うと思います)。
話が少しそれてしまいましたが、要するに亡くなった後までも苦悶に満ちた表情やくやしい顔?は、少なくとも私は見た経験がありません。
⇒三浦春馬さんの訃報に関する不審点は?疑問や納得できない点について
おわりに
三浦春馬さんに関してのリーク情報や内部告発的なものは、これまでにもいくつかあったと思います。
今回の内部告発的なものは、医療の表現もさることながら日本語もおかしいと感じてしまいました。
原画あります防犯のとは??防犯カメラの画像のことでしょうか。
すみません、やはり分かりません。
本当に内部告発だったのなら、重ね重ね失礼を言って申し訳ありませんでした。
ですが、私には理解ができませんでした。
これがもしも「嘘」だったとしたら・・・
個人の仕業なのか組織の仕業なのかわかりませんが、一体相手の目的は何なのでしょうか?
一般人が踊らされている様を見て、嘲笑っているんでしょうか。
まったくもって理解が不能です。